思い出はいつも輝いてみえる

あっという間に月日は流れ、幾度めかの冬を迎えようとしている。今年も色々あったな。

急激な夜の冷え込みに感傷に浸れば、ふと思い出すあの頃の記憶。木漏れ日の射すキッチン、散らかった居間、石油ストーブの匂い。今はもう戻れない、家族の風景。

思い出はいつも輝いてみえる。あたりまえの日々を幸せと呼ぶのだと気づかされるのは、いつも後になってからだ。与えられた今を大切に過ごそうと、少しだけ背筋を伸ばす。