11月の風

木々の葉は散り、風はざわめく。

何故お前はここにいるのかと

問いただすように轟々と鳴り響く。

不意に僕は居た堪れなくなる。

長くなった影、短くなった残りの月日に

焦燥に駆られあてどなくまた歩き始める。

成すべきことと、相反する今の自分を見つめ直す。

恐らく今日は昨日よりも早く日が落ちるのだろう。

重い足取りに、身体はなかなかついて来ない。

澄んだ青空でも風はもう冷たい。

探している答えはきっと、十一月の風の中。